エージェント業界の裏側と5大人材ビジネス

今日はエージェント業界のことを少しお話します。
また、エージェント業界を含む「人材ビジネス」についても触れます。

 

 

離職率の高いエージェント業界

 

エージェントという仕事は、実は「独立」しやすい仕事です。
なぜならノウハウと人脈さえあれば独立できるからです。

 

エージェントの仕事は、「人がほしい企業」と「勤め先がほしい人」をマッチングさせることです。なので「自分を信頼してくれる企業」があって、同じく「仕事を紹介してほしい人」が自分を頼ってくるしくみさえ出来れば、簡単に成り立つビジネスです。

 

人と人を結びつけることに大きな設備投資は必要ありません。
だからエージェントは自分で会社をつくって、独立することが多いのです。
エージェントが大手のエージェント会社にと止めていたとしても、同じ会社に在籍している期間は7年くらい。早ければ5年もあれば独立します。長くてもせいぜい10年程度でしょう。

 

そのため、エージェントを活用している期間は在籍しているかもしれませんが、自分の担当者(エージェント)はその後そのエージェント会社からいなくなっている可能性が高いです。自分の転職活動中に担当者が変わってしまうということも実は珍しくないんです。

 

5大人材ビジネス

 

さて、エージェントは独立しやすいから離職率が高いという話をしました。
次に人材ビジネス全体を俯瞰してみましょう。

 

1.人材紹介業

 

一般的な業態です。私たちがよく目にするのはこのタイプです。
この形態では、まずあらかじめ「企業」の情報を入手します。つまり求人を集めるということですね。


次に転職者を集めます。よくあるパターンがサイトに会員登録する形式のものです。
そのうえで、企業が出した求人に合う転職希望者を紹介します。そして転職が成功したら企業から報酬を受け取ります。

 

エージェントもこの業界に含まれますね。
リクルートキャリアなどが大手で有名な会社です。

 

2.人材派遣業

 

いわゆるハケンですね。
自分の会社で労働者をいったん雇い、一時的に他の会社に送り込む(派遣)業態です。
平たく言うとレンタルみたいなもんですかね。

 

ポイントは、労働者はあくまで派遣会社に所属しているのであり、派遣先の人間ではないということです。レンタルですからね。

 

3.求人媒体

 

求人情報(広告)を取り扱っているメディアということですね。
リクナビネクストなどの転職サイトやコンビニで売ってるアルバイト情報雑誌などが代表的です。

 

4.採用活動コンサルティング

 

個人で活動している人もいれば、法人化しているところもあります。
基本的には、自社で採用活動をしますがポイントを絞ってコンサルを請け負わせる場合が多いです。面接だけとか採点だけとか、グループディスカッションだけとか。
請け負う範囲が広いと、ほとんど外注のような形になります。コンサルティングの人がその会社に代わって採用活動をします。

 

5.ハローワーク

 

基本的な形態は最初に挙げた人材紹介業と同じです。求人を集めて求職者に紹介します。運営しているのが国ということが大きな違いです。だから企業の側の負担はほとんどありません。タダで求人が出せます。


ただ、国は雇用の安定を目的として運営しているので、企業側は安価に求人を出せる一方で様々な制約を受けます。この点が少し面倒なこともあり、嫌われることもあります。

 

また求職者の側としても条件のよい求人を見つけにくいという側面もあります。