転職者に求めるものとは?【20代前半】【20代後半】【30代】
企業は転職者に何を求めるのでしょうか。何に期待して採用するのでしょうか。
それは年代ごとに少し違っています。それを説明します。
ざっくり言うと、
20代は「ポテンシャル(可能性)」です。
30代は「実績」です。
もう少し詳しく見てみましょう。
20代前半に求めるもの
特にこの年代に求めるものは3つあります。
- ポテンシャル
- 熱意、意欲、人間性や人柄
- それらを裏付けるエピソード
結局「可能性」ということになります。
20代ということでまだ若いですから、実績があまりないことは企業の側も承知済みです。だからこそ、可能性やポテンシャルといった部分を評価します。
ただ、これらは何か根拠があってアピールできるものではありません。
たった一度の面接で熱意や意欲、人柄を知るのは難しいことです。
したがって、これらを裏付けるエピソードがあるとより効果的です。
実績と言えるものがあればなお良いですが、エピソード程度の「ネタ」があればよいです。面接もスムーズに進むと思います。
この年代に向けた求人は非常に多いです。
何度も申し上げてきた通り、安く使えるから重宝されます。
20代後半に求めるもの
20代も後半になってくると、上記に加えて加味されることが1つあります。
それは
- 仕事に対する成功体験
です。
上で述べた「エピソード」を強化したものと考えてください。
さすがに5年以上その会社にいたのであれば、何らかの意思をもって仕事をしてきたことが求められます。だからこそ、成功体験=仕事に関する語り、ができなければなりません。
この成功体験を聞いて、企業はあなたの強みを知るのです。
逆にこれが無いとあなたを雇う意味がありませんから転職は成功しないと言えます。
未経験の採用は20代までです。
30代になってからイチから教えるというのは企業にとって効率が悪すぎます。
そんなことをするくらいだったら、もっとポテンシャルのある20代の人を雇うでしょう。
まったくの異業種、異職種に転職を考えているのなら20代のうちに真剣に考えるべきです。
ただ、この20代後半というのは転職者が増える一方で、求人はそれほど多くないので需要と供給のバランスが崩れがちです。ちょっと転職者の側に不利な一面があるので、自己分析をして自分を高く売る努力をしましょう。
30代に求められるもの
3つあると言えます。
- 専門性
- マネジメントスキル
- 人間性
まず専門性についてですが、業種や職種に関する知識が必要です。
その道一筋であればなおさら求められます。あなたの価値が集約されている部分です。
要するに、あなたを雇うメリットがここに詰まっていると言っていいでしょう。
次にマネジメントスキル。30代ともなると、普通は部下を持った経験があるとみなされます。ここでどのようなマネジメントを行ってきたのかが問われます。
30代となるとこれから会社を担っていく年齢層でもありますから、管理職候補もしくは管理職としての能力が求められます。
最後に人間性。これは20代で重視されたポテンシャルとは違います。
上で述べたマネジメントをする基盤となる人間性という意味です。
人の上に立つわけですから、信頼関係の構築が重要です。
こういった部分はやはり能力というより人間性です。仕事のスタイルや姿勢に大いに影響されるでしょう。したがって、マネジメントできる人間であるかという点が評価の対象となります。
この年代から求人が劇的に減っていくので、これまでの経験や体験があなたの資産です。この資産を評価してくれる会社を見つけ出すことが転職活動のすべてと言ってもいいでしょう。